【メンター】

よき医師にはよいメンターの存在あり。

僕にとってのメンターは阿部先生かな。
四年上の大学の先輩で、利尻島国保中央病院の上司、院長だった。
と言っても三人しかいなかったけどね。
勿論君らは知らないけど。
僕の語り口調の幾分かは阿部先生から頂いている。
わかりやすいたとえを交えて、相手を諭すような語り口。

非常に優秀な先生で、人間的にも魅力のある方だった。
知識も人格もとても太刀打ちできるような先生ではなかったけどね。
でも今でもこころの中では師匠だと思っている。

二年後にその先生のあとに利尻島国保中央病院の院長で赴任した時にこころに描いた目標は、阿部先生のような院長になりたいというものだった。でも、一週間もしないうちに、それがすごく重い負担と感じるようになった。
なぜなら・・・、先生との差がありすぎるから。
それからしばらく悩んだ。どうすればいいのか。

結論は、真似るのではなく、自分らしさをだすということ。
自分色の個性的な創造的な仕事をすること。
阿部先生にはかなわないかもしれないが、自分なりの仕事をすることを目標にした。
すごく気持ちが楽になった。
背伸びをせず、等身大の生き方ができるのだから。
自分に枠をはめていると、いい仕事なんてできやしない。
それとともに、自分自身を成長させることも同時に目標に持つようにしたけどね。
僕が阿部先生に憧憬を抱いたように、僕も後輩の目標になれるようにとね。

いつか君らにとってよきメンターは?
と聞かれたときに迷わず、西野と言ってもらいたいものだね。
「もちろん!」

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