【良医をめざせ!】

若い医師は名医をめざすのではなく、良医をめざすべきだ。
言ったのは諏訪中央病院の名誉院長鎌田先生。
信頼できるかかりつけ医を「良医」と呼び、十の条件を示していてくれている。
一. 話をよく聞いてくれる
二. わかりやすい言葉でわかりやすく説明してくれる
三. 薬や検査よりも、生活指導を重視する
四. 必要な時は専門医を紹介してくれる
五. 患者の家族の気持ちまで考えてくれる
六. 患者が住む地域の医療や福祉まで考えてくれる
七. 医療の限界を知っている
八. 患者の痛みやつらさ、悲しみを理解し、共感してくれる
九. 他の医師の意見を聞きたいという患者の希望に応じてくれる
十. ショックを与えずに真実を患者に伝えられる
(文芸春秋2007.10.166-173)

真理だと思う。
君らの指針にするといい。
「はい。でも、それって先生のことじゃあないですか!」
お世辞はいいよ。
名医はなろうと思ってなれるわけではないけど、そう呼ばれるには20-30年かかる。
日野原先生のような聖人となることはなかなかできないだろうけど。
名医は自分から名乗ることはできない。
でも良医は一年目からでもなれる。
言葉に出さなないまでも、自分で自負することはできるだろう?
だけど、実際には良医となりたいと思うことは簡単でも、それを実現するのは並大抵のことではない。
そのためには人並み以上の努力と勉強が必要だ。そしてなによりも良医となりたいという情熱が必要だ。
医学の知識、病態の理解と想像力、社会人としての教養、言葉づかい、相手を思いやるcommunication能力、病院組織としての他職種への心配り、今まで経験したことのないようなさまざまな能力を磨かなければならない。
でもそれを意識して目指すことによって、昨日の自分から一皮むけるのだと思う。
情熱が自分を突き動かす原動力になるのだと思う。そして成長できるのだと思う。
患者さんに誠実に、そして自分に対しても正直に生きよう!
良医の先にもしかしたら名医があるのかもしれないよな。

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