次の患者さんは・・・「一昨日からお腹が痛い」と言っているようだ。
さて君はこの患者さんからどう情報を引き出す?
「そのとき、何か悪いものを食べませんでしたか?」
何か悪いものって何?
「え?何って言われても・・・。生ものとか・・・」
期限切れ?食中毒?を考えているの?
「え?ええ・・・」
君自身が答えられないなら、患者さんも答えようがないよね。
でも実際患者さんからそういう質問があるかもしれないだろう?
その時の答えが、しどろもどろじゃあ患者さんは君を信頼してくれないのではないだろうか?
質問というのは漠然と聞くのではなく、具体的な選択肢を用意して、患者さんに「はい」「いいえ」で返答できるようにすべきなんだよ。
刺身を食べませんでしたか?刺身もマグロ、イカやさんま、さばなど具体的な魚種も聞くべきだね。お肉なら、豚か牛、鳥などを聞いて、生焼けで食べませんでしたか?ってね。
君だけじゃないんだけど、最近の若い者は日本語ができていない。
表現があいまいで、語尾がはっきりしていないとか。
この‘とか’にしても一つしか言わないのに‘とか’を使う人がいるよね。
実は日本語を英語にするとそのあいまいさが非常によくわかる。
日本語は主語が抜ける。会話では理解はできるんだけどね。
日本語の一番いけいないことは最後に否定の大どんでん返しがあること。・・・ではない。
英語ならNobody knows最初に否定がくるのでわかりやすいんだけどね。
だから日本語は最後まで聞かなければ、その意味は判定できない。
それと文章が長くなる。接続詞をつけて文章の中に二つ三つの文意が入ってくる。
患者さんとのcommunicationは友達との会話とは違うので、きちんと相手に伝わるように話さなければならない。簡潔に明瞭にわかりやすく。これを心がけるように。
患者さんとのcommunicationは医療の第一歩だからね。