Video Workshopが通ったよ。
「おめでとうございます。・・・でもそれってすごいことなんですか?」
学会ではPoster発表は応募すれば通るけど、SymposiumやPanel Discussion VWなどは選ばれて決められるからね。それなりにはハードルは高いよ。
実は今回は正直あきらめていたんだけどね。
だって、最近の仕事はちょっときつかったからさぁ。昼食昼休みなしで週90-100時間は病院で仕事しているだろう。その時間内に学会の準備はできないから、結局仕事が終わってからとか、家に帰ってからとか、週末を潰してデータをまとめるんだよな。仕事が終わってからといっても、9-10時に帰って食事して風呂に入るとぐったりでしょ。時には風呂に入る気力もない時だってあるからね。それからデータをまとめるのは人並みではできないなことさ。
でも僕の同級生にはいるけどね。学会前は何週間かは3時間睡眠でデータをまとめて抄録を仕上げる。自分の分だけでなく、後輩のデータなんかも見てあげたり、仕上げるのを手伝っているんだって。彼は超人だね。本学の教授になったけどね。なるべくしてなった人材ではあるけど。頭がいい人と気力のある人は違うと思うけど、彼は両方を兼ね備えているよ。ちょっとやそっとじゃ真似できないね。
僕の今回の演題は1500人分くらいの患者データをまとめなければならなかったから、大変だったんだ。それで、締め切りに間に合わなくて今回の提出は諦めた。でもその締め切りが延びたんだ。学会のいつものことではあるんだけれど。それでもう一回データをまとめだした。なんとかできそうかなと思ったけれど、やはりギリギリになってしまった。締め切り前日の朝3時まで居残りでがんばったけれど、あと100人分のデータを照合しなければならなかった。さすがに徹夜は次の日の仕事に響くから、諦めた。家に帰って寝たんだけど、目を覚ますと5時なんだ。めったに起きる時間ではないけど、これは神様がこころの目覚まし時計を鳴らしたんだと思った。
「データをまとめなさい」ってね。
起きて、また病院に戻って、まとめたよ。締め切りの一時間前に抄録を仕上げて提出したのが今回通ったのさ。そこまでやったから、正直うれしいよね。神様が背中を押してくれたような気がしてさ。
今回学会の演題の内容は多くの人に知ってもらいたいものだけに、感慨は一入だよ。僕の内燃機関はまだ錆付いていなかったみたいで、ほっとしている。