【Imprinting】

どうして僕が君にこんなことを言うと思う?

君にいい医者になってほしいからこそだよ。
3年後に、5年後に同じことを言っても、君は耳を貸してくれるだろうか?
たぶん、うるさい、うざいと思われるのが関の山でしょう。
ひよ子がタマゴから孵化したときに初めて見たものを親と思う。これをimprintingって言うんだけど知っているよね。
自分の医師としての成長を考えてみると、やはり一年目のときに受けた指導や経験がいまの自分の医師としての人格形成に大きく関わっているように思う。
僕の研修一年目は大学病院だったので、医局の諸先輩からはノイヘレンと呼ばれ、子供扱いだった。内視鏡の準備や洗浄は全部一年目の仕事だった。大学では看護師は採血も点滴もしないので、これらの仕事は朝最初の仕事。患者さんの検査への案内も自分でしていた。週末は一週間の入院患者の状態と検査などをweekly summaryとしてまとめていた。手術症例は必ず、手術室へ同行し、切除標本を外科から預かり、写真を撮っていた。症例のKey Filmには印をつけて、slideを作っていた。
さしづめひとの成長でいうと三つ子のたましい百までもと言ったところかな。
すでに研修医は学生と違って、自我(医師としての立場)には目覚めているので、この時期がひとの成長の三歳に相当すると言ってでしょう。一年目で経験し考えたことが、よくも悪くも医師としての一生を左右してしまうことになる。僕も含めて消化器内科の同僚も、一年目で印象深い症例を経験し、その疾患を勉強してその後の専門に進んでいる。胆膵領域や炎症性腸疾患、肝臓、大腸など消化器内科の中で自分の専門性が形成されるのもやはり一年目なんだ。
さらに自分の人生を俯瞰すると、一年目の研修は単なる医師としてのcarrierのstartにとどまらず、医師の生涯の人生設計のstartでもあることを胆に銘じよ!

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