【質問の仕方】

僕は研修医によく質問を投げかけるんだ。

病態の理解や鑑別診断の思考手順の確認のためにね。そのときの最初の質問は漠然としたものにするようにしている。「どう思う?」ってね。
研修医の回答はFree talk。何を言っても構わない。正答を期待しているわけではないからね。
でも最初のresponseで、そのひとの思慮深さをある程度判定することができるもんなんだ。
おぬしなかなかできるなという研修医もいれば、君はいったい何を考えているの!?っていう輩もいる。
「ということは僕らは試されているんですか?」
ま、そういうことになるかな。それを口に出しては言わないけれど、でもそのレベルに合わせて次にする質問を変えていくのさ。
優秀な研修医にはそれなりの教育を。レベルの低い研修医は人並みにというTaylor madeの指導をしなければ指導医の力量は発揮できないのさ。
前にも言ったけど、レベルの低い研修医にもやはりcoachingをするのさ。手を変え品を変え、質問を繰り返して自分の口で解答を言わせるのさ。でも、最終的には自分で答えを出すことができるんだよね。だから、知ってはいるんだよ。「知識の引き出し」にはきっちり答えが入っている。でもその「引き出し」がどこにあったか忘れてしまっている。質問を変えて、関連付けのある‘近くの’「引き出し」を引かせることにより、その‘場所’のありかに気付かせる。その「引き出し」が錆びついていたら、さらに質問を変えて自らの手で開けさせる。
正解!
クイズミリオネアのみのもんたのあの笑顔の気持ちだね!
優秀な研修医にはteachingで十分なんだけど、指導医にとってはある意味手がかからない分だけ、かわいくない。手をかけてあげた子の方がかわいく感じるのが人情ってもんじゃないのかな。
「先生僕はどっちですか?」
それを聞きたいかい?それは君自身が一番知っているんじゃあないかな?

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